スワミ バルクリシュナという人
彼の知的なまなざしと穏やかで美しいブリティッシュ
イングリッシュで、私たちは、彼の過去をおおよそ
はかり知ることができた。
名前は、スワミ バルクリシュナ。見たところ40代後半だろうか。
瞳は、とび色でアーモンドのようだ。口元とあごからは、髭が伸びているが
清潔そうにカットされており、背筋がまっすぐに伸び
高貴な風貌だった。
時折、微笑むまなざしが、私にはまぶしく感じられた。
「私は、法律家として裁判所に日々勤務していたのだが
本当の生きる意味を見出せずにいた。
私は、なぜこの世に生まれてきたのだろう・・と
日々悶々と悩んでいた。そんな折、ラジオから
聞こえてきた放送に、私は直感で感じるものがあって
その話をされていたラジニーシという聖者のところへ
荷物一つで赴いてしまったのだ。」
「え・・・、法律家という地位と名誉を捨てて・・ですか?」
「ああ、そうだ。その時の私には、地位も名誉もまったく
必要がないほど、悩み苦しんでいたからね」
バルクリシュナ先生の悩みについて、私たちは
想像することもできずにいた。
「そして、私は、彼のアシュラム(道場)へ行き、数年を
そこで過ごして修行したのだが、その場にも失望して
ヒマラヤの山で師匠に出会い、山の中でも修行を続けた
のだ。そして、悟りというものを求めて、転々とあらゆる場所を
彷徨い続けたのだ」
私たちは、バルクリシュナ先生が、たどった旅路に一生懸命
想像を膨らませながら、話についていった。
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